MITの大学院の授業について

MITの大学院の授業をいくつか聴講しましたので、日本の大学院の授業(私が受けたもの、教えているもの)との比較について述べてみたいと思います。

MITの大学院の授業は一クラス10名から20名ぐらいの範囲でした。私が大学院生のときは私立大学ということもあり人数がもう少し多かったと思いますが、国立大学や大学院の進学率が低い大学では同程度かそれ以下の人数だと思います(私が2年前金沢工業大学で教えた講義の受講生はたった3名でした)。

MITと日本の大学院を比較したときの一番の違いは、教授が大学院の授業をとても大切にして相当な準備をして授業を実施している点です。私が受講しているあるロボット関連の授業の場合、担当教授は二人いて一人はCMUからきたまだ30代前半の人ですが、彼は講義用の原稿を作っていたので驚きました。

また、宿題もとても多くBrain and Cognitive Science学科では毎回10本ぐらいの論文を事前に読んでこなければ授業のディスカッションがチンプンカンプンです。また、ロボット系の講義ではアルゴリズムを実装する課題もあるのでとにかく宿題に時間が取られてしまいます。MITは2学期生ですが、単位を取得し自分の研究をする時間を作るためには各学期せいぜい2ないし3個受講するのが精一杯だと思います。ある研究室では研究の妨げになるので受講数を2個と制限されているそうです。

最後に受講生の質ですが、MITの学生と日本のトップクラスの大学院生は頭の良さはさほど変わらないと思います。ただ、MITの学生は授業中に非常によく質問し自分の意見を述べます。

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