Step1で物体の描画を学びました.今回は同じ形状のものを繰り返しても描画する方法を学びます.
C言語の繰り返しにはfor文, while文,do while文がありましたね.ここではfor文を使い,上図のようなピラミッドを作ってみましょう.では、さっそくソースコードを見ていきます.
4行目から6行目は配列の初期化です.宣言と同時に値を代入することを初期化とよびます.
13行目のdsSetColor()は色を設定する関数です.引数は光の3原色の値を3個取り,1番目は赤,2番目は緑,3番目は青成分で0以上1以下の値となります.ちなみに,全部0だと黒,全部1.0だと白です.
15から18行目がfor文です.繰り返し回数はnum回,ここでは10行目でnumが11になっているので,11回ループが回ることになります.
16行目のp[1]は絶対座標系のy座標の値です.なお,p[0]にはx座標,p[2]にはz座標の値が入っていて,x座標は地面の中央マーカーから赤マーカーの方向,y座標は中央マーカーから青マーカーの方向,z座標は中央マーカーから上空方向になります.
17行目は直方体の描画です.
これで今回は終わりです.ホームワークは少し難しくします.
/* step2 物体の繰り返し表示 */ #include "dm2.h" // Rは回転行列の各要素が格納される配列. 4, 8, 12番目の要素は高速化のために常に0 double R[12] ={1,0,0,0, 0,1,0,0, 0,0,1,0}; double p[3] = {0.0, 0.0, 0.05}; // 重心の位置(x,y,z)[m] double sides[3] = {0.1, 0.1, 0.1}; // 直方体の各辺の長さ(x, y, z)[m] void simLoop(int pause) /*** シミュレーションループ ***/ { int i, num = 11; // 直方体の数 dsSetColor(1.0, 0.0, 0.0); // 赤色の設定(赤,緑,青) for (i = 0; i < num; i++) { p[1] = i * 0.2; // p[1]は直方体重心のy軸成分 dsDrawBox(p,R,sides); // 直方体の表示 } } int main() /*** main関数 ***/ { dmLoop(800, 600, simLoop); // シミュレーションループ ウインドウの幅,高,ループ関数 return 0; }
ホームワーク2
- step2-120530.zipをダウンロードして実行しよう.
- 赤い直方体(この例では立方体)の色を青色に変えよう.
- dsSetColor(float r, float g, float b)
r, g, bは光の3原色の赤、緑、青成分。値は0以上1以下。例えば、緑にしたかったらrとbは0、gには1を代入する。
- dsSetColor(float r, float g, float b)
- 緑色の直方体の位置を左にずらし,中央の直方体が原点に来るようにしましょう.
- 上の問題で,直方体の色を黒から赤に徐々に変化させよう.つまり、左端は黒で、右に行くに従って赤の成分が大きくなり、右端は赤の直方体を表示させる。
- forループを2重にし,x軸方向にも赤色の直方体を描画し,合計121個の直方体を表示しよう.
- forループを3重にし,z軸方向にも赤色の直方体を描画し,直方体の間隔も調整して上図のようなピラミッドを作ろう.
昔エジプトに行きピラミッドに少しだけ登ったことがあります。遠くからはきれいな四角錐に見えますが、大きな立方体が積み重ねられできています。残念ながら今は登ることが禁止されているようですね。
でむ
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