ODEで作成したAIBOシミュレータ
ゲーム開発やロボットの研究者にも使われているオープンソースの物理計算エンジンODE(Open Dynamics Engine、オープン ダイナミクスエンジン)を学ぶODE講座の4回目です。 Linuxでのインストール方法を説明しましょう。
0.6からビルドシステムが変わりmingw、Linux、OS Xをインストールする方法は基本的に同じになりとても簡単です。私の環境は少々古く次のとおりですが、0.8も問題なくソースからコンパイル・イン ストール できました。
なお、OS Xの環境ではgccのバージョンを4.0以上に上げなければインストールできませんでした。私の環境ではね。
gcc 3.4.4
automake 1.9.2
autoconf 2.59
A. ODEのダウンロード
ODEのウェブサイトの左メニューバーにあるdownload→Source Code→Version-numbered source releases:をたどってode-src-0.8.zipをダウンロードします。ミラーサイトは自動的に選ばれるようになりました.私の環境では近所のJAISTが選ばれ,ダウンロードが開始します.ダウンロード先はこの例では/tmpにします。
B. ODEのインストール
これからの作業はLinuxの基本的な操作を知っている人を対象とします。
1. kterm, rxvt, gnome-terminalなどのターミナルを起動してください。
2. ホームディレクトリへ移動
$ cd
3. ホームディレクトリにsrcディレクトリを作成し、そこに移動する
$ mkdir src
$ cd src
4. ダウンロードしたode-src-0.8.zipを上で作成したディレクトリにコピーする
$ cp /tmp/ode-src-0.8.zip .
5. ode-src-0.8.zipを展開(解凍)するとode-0.7ディレクトリが作成される
$ unzip ode-src-0.8.zip
6. ode-0.8ディレクトリへ移動
$ cd ode-0.8
7. configureの実行
$ ./configure –enable-double-precision
8. makeの実施
$ make
9. make installの実行
$ su
$ make install
10. drawstuffのライブラリlibdrawstuff.aはmake installでコピーしてくれないので、手動でコピーします。ここではlibode.aと同じように/usr/local/libの下にコピーします。
$ cp ~/src/ode-0.8/drawstuff/libdrawstuff.a /usr/local/lib
C. テスト
$ cd ~/src/ode-0.8/ode/test
$ ./test_buggy.exe
ODE付属プログラムtest_buggy.exeのスクリーンショット
Simulation test environment v0.02のウインドウが開きバギーが表示されたら成功です。ごくろうさま!’a’キーを押すと前進、’z’キーで後進、’,’キーで左折、’.’キーで 右折します。このバキーは3輪なのですぐ転倒してしまいます。
おしまい。
更新記録
- 2007-10-1: drawstuffライブラリのコピーを明記
- 2007-05-15: 説明を詳しくした
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