ロボカップジュニアで良く使われているダイセン電子工業のe-gadgetやTJ3でハネウエルの地磁気センサモジュールHMC5883Lを使えるようにしましたので紹介します。PICを始めて使ったので間違い等があるかもしれません。ご指摘頂ければありがたいです。なお、ご使用される場合は自己責任でお願いします。試合に負けたり、損害や被害があった場合など、私は一切保証できません。
なお、ストロベリーリナックスで販売しているHMC5883Lモジュールは電圧が3.3Vなのでe-gadgetやTJ3ではそのまま使えません。私は5Vで使える中国製のモジュールGY-271を使いました。現在、日本では販売していませんが(昨年末、アマゾンで購入)、検索すると中国の通販で見つかりますので、日本から購入できると思います。
次の3ステップが必要です。
1. セルフテスト
2. キャリブレーション
3. 実際に使用する
まず、ここではHMC5883Lに問題ないかセルフテストの方法を説明します。以下の関数をc:\Daisen\C-Style for e-Gadget\Build\Build_V120911\D_I2C.cのUINT get_dir(BYTE dno)と置き換えて保存してください。もとのget_dir関数は消さないでget_dir_org()などと名前を変えると良いでしょう。
後は、C-styleを使いビルドし、ロボットへダウンロードして、STARTボタンを動かすとセルフテストが始まり、成功するとSUCCCEEDEDと表示されます。
なお、セルフテストは毎回実施する必要はありません。購入時と方位の値がおかしいときにためせば良いと思います。
次はキャリプレーションの方法を説明します。
// HMC5883L用のセルフテスト by でむ // 地磁気センサx, y軸の値が243以上、575以下なら合格 // 詳細はHMC5883Lのデータシートを参照 UINT get_dir_self_test(BYTE dno) // セルフテスト { int init_dir, diff; // 初期角度, 差 int dir, i, data_no; int x_min = 1000, x_max = -1000, y_min = 1000, y_max = -1000; U_UINT dx,dy,dz; BYTE adrs_write = 0x3C; // I2C address 8bit write BYTE adrs_read = 0x3D; // I2C address 8bit read float ave_x, ave_y; static float counter = 0; if ((dno == 1) || (dno == 2)) return 999; lcd_putX(1, (ROMC *) "SELF TEST BEGIN "); // 初期化 if (counter++ < 5) { gI2C_Buf[0] = 0x00; // Write CRA(00) gI2C_Buf[1] = 0x71; // Positive Self test measurement if (i2c_send(adrs_write, 2) == false) return 999; gI2C_Buf[0] = 0x01; // Write CRB(01) gI2C_Buf[1] = 0xA0; // Gain 5 if (i2c_send(adrs_write, 2) == false) return 999; gI2C_Buf[0] = 0x02; // Write Mode (02) gI2C_Buf[1] = 0x00; // Continuous if (i2c_send(adrs_write, 2) == false) return 999; Delay1KTCYx(536); return 999; } dx.W = 999; dy.W = 999; set_Led(2,1); for (i = 0; i < 100; i++) { if (i2c_recv(adrs_read, 6) == false) return 999; dx.H = gI2C_Buf[0]; // BYTE型、実はunsigned char. D_main.hで定義 dx.L = gI2C_Buf[1]; dz.H = gI2C_Buf[2]; dz.L = gI2C_Buf[3]; dy.H = gI2C_Buf[4]; dy.L = gI2C_Buf[5]; if (dx.W == 999) continue; if (dy.W == 999) continue; if ((int) dx.W < x_min) x_min = (int) dx.W; if ((int) dx.W > x_max) x_max = (int) dx.W; if ((int) dy.W < y_min) y_min = (int) dy.W; if ((int) dy.W > y_max) y_max = (int) dy.W; myprintLCD2(2, dx.W, dy.W); // ログを取る場合はコメントを外す。デバッグ用。 // log_serial((int) dx.W, (int) dy.W); gI2C_Buf[0] = 0x03; // 最初のデータが格納されているデータレジスタ03へ指す if (i2c_send(adrs_write, 1) == false) return 999; // 999はエラー //Delay1KTCYx(536); // 67ms待つ。HMC5883Lは標準で毎秒15回データ取得 wait_ms(100); // 100ms待つ } lcd_putX(1, (ROMC *) " SELF TEST END "); if (((243 < x_min) && (x_max < 575)) && ((243 < y_min) && (y_max < 575))) lcd_putX(2, (ROMC *) "*** SUCCEEDED ***"); else lcd_putX(2, (ROMC *) "*** FAILED ***"); // myprintLCD2(1, x_min, x_max); // myprintLCD2(2, y_min, y_max); wait_ms(10000); lcd_putX(1, (ROMC *) "*** POWER OFF ***"); wait_ms(30000); // 30秒待つ return (UINT) dir; } // ログを取るためにシリアルにデータを送付する関数。 // コンピュータとロボットの接続し、C-styleを閉じ、tera termなど // を起動するとtera termにデータが表示される。そのログをtera term // で取得するとデータを記録できる。ボーレートは115200。 void log_serial(int x, int y) { char str[16+1]; sprintf(str, (ROMC *)"%d, %d\n", x,y); tx_puts(str); }
コメント
ロボカップジュニアサッカー部門参加を目指して、TJ3bをはじめてまもない者です。北海道在住ですが、周囲に詳しい方がおらずHPを大変参考にさせていただいております。「e-gadgetやTJ3で地磁気センサーを使う方法」を参考にして、TJ3b(c-style:Ver.2013029)で試みましたが、ビルトに失敗します。コードをTJ3bで使用するにあたり、変更が必要な点があるのでしょうか?変更点や参考になる資料などがありましたら、教えていただけるとありがたいです。よろしくおねがいします。
きたみねさん、
コメントありがとうございます。私はTJ3bを所有していないのでよくわかりません。
e-gadgetとの違いはLCDぐらいだと思うのですが、
エラーメッセージを教えてください。