2024年11月11日から15日まで、インテックス大阪で開催された「WRS Future Convenience Store Challenge 2024(WRS FCSC 2024)」で、金沢工業大学ロボティクス学科出村研究室のチーム「Happy Robot」が初優勝しました!今大会の上位入賞チームは、「大阪・関西万博2025」の会場で2025年7月に開催される「CSC2025本大会(主催:WRS実行委員会/共催:経済産業省)に出場する予定です。
出村研究室チームは2018年からWRS FCSCに参加しましたが、FCSC2019とFCSC2022の陳列廃棄タスクで4位と僅差で3位入賞を逃してきました。6年目にして悲願の初優勝を成し遂げました。
FCSCは未来のコンビニをテーマにしたロボット競技会で、今大会は10チームが集結。ロボットの力で陳列や廃棄業務をどこまで効率化できるかを競うハイレベルな戦いが繰り広げられました。
今回の陳列廃棄タスクでは、コンテナに入ったおにぎり54個を素早く棚に並べる陳列サブタスクと、デイリー品(おにぎりや弁当など)の陳列と賞味期限切れ商品の回収を行う廃棄サブタスクが用意されていました。Happy Robotは陳列サブタスクで満点の59点、廃棄サブタスクで54点、両サブタスクでトップの成績で合計113点を叩き出し、断トツの優勝を果たしました!
ちなみに上位3チームの結果はこちらです。
- Happy Robot(金沢工業大学ロボティクス学科出村研究室):113点
- TAK(東京都立大学):78点
- NaRiPa(奈良先端科学技術大学院大学・立命館大学・パナソニックの連合チーム):75点
今回の大きな成果の裏には、三協立山株式会社タテヤマアドバンス社との共同研究で開発した陳列用自動開閉棚の技術がありました。この電動棚は、陳列作業を効率化しながら商品を丁寧に扱える画期的なシステムで、競技でも大活躍しました。今後、ロボットが導入される店舗で共存する新しい什器として期待される技術です。
詳細は公式サイトからどうぞ!→ WRS FCSC 2024公式ページ
なお、全チームの結果を次のとおりです。
また、Happy Robotチームのロボットを紹介します。このロボットは直交3軸ロボット(独自開発)と6軸ロボットアーム(xArm6)を搭載した二刀流のロボットで、陳列サブタスクと陳列廃棄サブタスクの両方に対応可能です。3軸直交ロボットは陳列サブタスクに特化しており、ハンドに5組のグリッパ(指)を搭載しており最大9個のおにぎりを一挙に把持することができます。6軸ロボットアームは市販品を使っており、陳列廃棄のような複雑なタスクに対応可能です。
AI関連の技術としては深層学習を使い、人を検出するために3つの魚眼カメラ(上図緑の部品)をロボットに搭載しており、ロボットの周囲から接近する人を検出して通知して作業を停止するなど、コンビニ環境での安全性とお客様の利便性も兼ね備えています。
今回、明らかになった問題点などを解決して、万博の本大会では連覇できるように開発を続けていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
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