はじめに
この記事はPreferred Roboticsの寺田さんの記事を参考にカチャカをROS2のNavagation2で動かした過程をまとめ、デモ動画を掲載したものです。詳細な説明は次の寺田さんの記事をご覧ください。
環 境
- ノートPC:Ubuntu22.04.4
- カチャカ:バージョン 2.5.7
ビルド
- 本連載7回目が終わっていることが前提。次のコマンドを順番に実行する。
cd
cp -r kachaka-api/ros2/demos/kachaka_bringup ros2_ws/src
cd ros2_ws/src
sudo rosdep init
rosdep update
sudo apt update
rosdep install -i --from-paths .
cd ..
colcon build
起動
- 端末を開き水平に3分割する。
- 上の端末でros2_bridgeを起動する。カチャカをROS2で動かすときにまずros2_bridgeを起動しなければならない。
- ~/kachaka-api/tools/ros2_bridge/start_bridge.sh <カチャカのIPアドレス>
- 中の端末でnavigatoin2を起動する。
- cd ros2_ws
- source install/setup.bash
- ros2 launch kachaka_bringup navigation_launch.py
- 下の端末でrviz2を起動して可視化する。
- cd ros2_ws
- source install/setup.bash
- rviz2 -d install/kachaka_bringup/share/kachaka_bringup/rviz/kachaka-nav.rviz
実行結果
- デモ1(往路):充電ドックから前方約1mの位置からスタートしてダイニング(L03)へ移動した動画
- デモ2(復路):ダイニング(L03)から充電ドックから前方約1mの位置へ移動した動画
所感
寺田さんの記事で説明があったとおりに動かしてみた。特にパラメータチューニングなどを行っていない。その記事によると、地図生成と自己位置推定はカチャカの機能を使い、それ以外のコストマップ生成、パスプランニング、制御はROS2 Navigation2の機能を使っている。
デモ1では充電ドックから前方約1mをスタート地点にした。当初、充電ドックからスタートさせようとしたが、その場で回転しようとして壁などに接触する動作を繰り返してナビゲーションが破綻するなどしたので、1m前方の周囲に障害物のないオープンなスペースをスタート地点とした。その位置に変えたところ、動画のように問題なく目的地のダイニングまで移動できた。
デモ2はデモ1の逆の経路をナビゲーションした。経路はすぐ生成したか、実際に動き出すまで30秒ぐらいかかった。Rviz2を見るとinflation_radius(マップの障害物コスト値をインフレーションする半径)が私の環境では大きいので、この値を小さくすると改善されるかもしれない。ただし、障害物に衝突する可能性もある。今度はパラメータをチューニングして挙動を確認したい。
ナビゲーションの開発や研究をするのでなければ、カチャカ謹製のナビゲーションを使うと幸せになれそうだ。
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