先日紹介した読売新聞の記事では、学校の授業と宿題以外は全く勉強しないと答えた高校生が約三人に一人いる。そのような学生達も少なからず大学に入ってきているのが現状だ。
では、大学ではいったい毎日最低何時間勉強しなければいけないかご存知だろうか?
答えはKITの場合、毎日4.5時間である。文科省の大学設置基準第21条では以下のように定めてある。
- 大学設置基準第21条
- 1項:各授業科目の単位数は、大学において定めるものとする。
- 2項:前項の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし...
つまり、1単位を取得するために45時間の学修が必要であり、標準的な科目では講義15時間、自宅での学習が30時間となっている。通常の大学は2学期制で1学期15週で構成されているので、1時間(内15分休憩)の講義を15回受講すると1単位である。1単位取得するためには自宅で2時間、休憩なしでやると90分勉強しなければいけない。
KITの場合は卒業に必要な総単位数が130であり、4年次までに122単位を取得し、4年次は工学設計Ⅲ(卒業研究相当)に専念することが推奨されている。その場合、各学期は122/6=20.3単位、繰り上げて21単位取得しなければならない。これは毎週31.5時間、毎日4.5時間の勉強量だ。土日勉強しないなら6.3時間にもなる。
読売新聞の記事では、学校の授業と宿題以外は勉強しない高校生が約三人に一人だが、これらの学生も宿題だけはやっているのではないか。つまり、このようなご時世で大学教育を保障するためには、宿題を多く出すしかない。KITの学生が忙しいのはこのためだ。
もう4,5年も前になるが米国MITの学部生に毎日何時間勉強しているか聞いたことがある。学生の話ではほとんどの学生が毎日6~8時間ぐらい勉強しているそうだ。理由は宿題の量が多く、さらにとても難しいからだそうだ。世界のトップクラスの大学生はもっと勉強しているのだ。
でむ
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