ニューオータニで2008年10月14日にKIT就職セミナーが開催され参加しました。これは企業の方にKITを良く知ってもらい、学生の就職を支援するためのものです。今年は、産学連携について学長が熱弁を奮っていました。教員の仕事は、約1200社ある企業の出席者との名刺交換です。
さて、そのセミナーで城繁幸さんの御講演があり、若者の早期退職に関して成果主義と年功序列の観点から明快に説明され興味深かったです。業種にもよりますが、銀行系では3年以内に約50%の若者が退職することや、経営側は成果主義を導入したいが組合の強い会社では難しいことなど、そのため日本の企業風土にあった日本型の成果主義を導入している会社の紹介など、アカデミックな社会に住む大学人には聞いたことのない話で勉強になりました。もっとも、同じ大学に一生奉公する先生も少ないとは思いますが…
20年後までの企業存続を確信できない時代に生きる今の若者にとっては、年功序列で将来もらえるかもしれない報酬の期待値より、成果主義によりすぐ貰える報酬に飛びつくことは強化学習の観点からいってもあたりまえかもしれません。城さんの話では東大や京大のトップレベルの学生は最近では外資系やベンチャーを選ぶ傾向にあるそうです。
ただし、セミナーに参加された多くの製造業に携わる中小企業は、従来の日本型経営をされているのではないでしょうか。
今回の講演に関する城繁幸さんの著書
でむ
コメント