Step 3: ODEをもっと知ろう

ODEを使って作成したAIBOシミュレータ.ODEに付属している3Dライブラリ(drawstuff)を使ってもこの程度のシミュレータを作れるというデモです.ODE本で勉強すればこの程度のものを作ることも不可能ではありません.実際に,数年前,卒研生と作ったものです.AIBOの著作権の関係で残念ながらソースコードは公開できません.


ODE本「簡単!実践!ロボットシミュレーション – Open Dynamics Engineによるロボットプログラミング

」のStep3です.ここはODEの英文マニュアルを私流に書き直しています.100%ではありませんが,主要な部分を網羅していますので,英文マニュアルを読まなくてもプログラミングが可能です.APIについても90%以上掲載していますので,ODEのテストプログラムを読むときや,自分でプログラミングをするときも困らないと思います.詳しくはODE本で...以下にStep3のソースコードを掲載します.zipで圧縮されているソースコードはここを参考にして解凍・コンパイル・実行してください.それ以外のソースコードはプログラムの一部なので,そのままではコンパイルできません.

なお,本サンプルプログラムのコンパイル・実行は自己責任で行ってください.特に,本物のロボットに適用するための安全性などを全く考慮していませんの で,そのような用途には向きません.あくまで,教育目的とお考えください.著者及び森北出版は本プログラムによって生じたあらゆる結果についての責任を負いかねます.ご了承した方だけダウンロードしてください.ま た,再配布はお止めください.

  • 説明:斜面をボールが転がり,あなたに向かっていきます.
  • ソースコード:pro3-3.zip (2007-5-19)

  • プログラム3.4: バニー (P80)
    • 説明:ODEのテストプログラムtest_moving_trimesh.cppからバニーだけを取り出し,ソースコードもわかりやすいように変更しています.ここでは,ポリゴンの物体の扱い方を学びます.
    • ソースコード:pro3-4-070607.zip (2007-06-07)

  • プログラム3.5: Aモータ (P94)
    • 説明:ODEで最もエーモータのAモータの使い方のサンプルです.なお,ODE本ではオヤジギャグを封印しています.
    • ソースコード:pro3-5.zip (2007-5-19)

    (最終更新日 2007-6-7)


    • プログラム3.1: ODEのデータ型 (P60)
      #if defined(dSINGLE) // dSINGLEが定義されていたら
      typedef float dReal;  //    dRealはfloatとします.
      #elif defined(dDOUBLE) // dDOUBLEが定義されていたら
      typedef double dReal; //    dRealはdoubleとします.
      #else          // それ以外の場合
      #error You must #define dSINGLE or dDOUBLE
      #endif         // #ifの終わりtypedef dReal dVector3[4];   // dVector3はdRealの配列(要素4個)
      typedef dReal dMatrix3[4*3]; // dMatrix3はdRealの配列(要素12個)
    • プログラム3.2: 答え (P69)
      dBodyID body;
      dMass mass;             // 質量パラメータ構造体
      dReal r = 0.5, l = 1.0, m = 10.0;  // 半径,長さ,質量
      dReal x = 0.0, y = 0.0, z = 1.0; // 位置の座標
      dReal ax = 1, ay = 0, az = 0; // 回転軸ベクトル
      dReal angle = 45.0 * M_PI / 180.0; // M_PIは円周率body = dBodyCreate(world);    // ボディの生成
      dMassSetZero(&mass);         // 質量パラメータの初期化
      dMassSetCylinderTotal(&mass,m,3,r,l); // 質量計算
      dBodySetMass(body,&mass);        // 質量の設定
      dBodySetPosition(body,x, y, z);    // 位置の設定dMatrix3 R;
      dRFromAxisAndAngle(R, ax, ay, az, angle); // 回転行列の計算
      dBodySetRotation(body,R);          // 姿勢の設定

    コメント

    1. demu より:

      LWさん,

      一件落着して何よりです.

      ハードのミスとは想定外でした.でも,この手のミスは良くありますよね.たとえば,USBのバスパワー給電で動くと思いこんでいても,実際には電流が足りなく外部給電の必要があるとか.

      解決して何よりです.

      でむ

    2. LW より:

      でむさん
       こんにちは。
      問題を解決しました。実際に私のミスです.グラフィックスカードに電源接続器で電源を提供しなかったからです。今正常に効果がよくシミュレーションが出来ました.

    3. demu より:

      LWさん,

      私はnVidiaのカードを持っていないので試せませんが,nVidia用のlinuxドライバーが正しく設定または読み込まれていないのではないでしょうか?

      googleで以下を検索すると色々見つかりますよ.
      Xlib: extension “GLX” missing on display “:0.0″.

      解決したら教えてください.

      でむ

    4. LW より:

      でむさん
       こんにちは。ご返事いただきまして、ありがとうございます。
      環境はLinuxで、Ubuntu 8.04です。nVidiaのビデオカードはMicrosoft DirectX9.0 とOpenGL2.0に対応していると使用説明書に書かれています。つまりOpenGLにも対応しています。何の原因だと考えられますでしょうか。

    5. demu より:

      LWさん,

      環境を教えてください.Windowsですか? Linuxですか?

      また,nVidiaの高性能ビデオカードとは良いですね.でも,それはOpenGL対応でしょうか? drawstuffはOpenGLなので,DirectXを使いたいなら他の3Dライブラリを使う必要があります.

      でむ

    6. LW より:

      でむさん
       こんにちは。もうひとつの問題が出てしまいましたので、教えていただければ幸いでございます。
       マザーボードに付けられているビデオ機能を使用してシミュレーションをしていました。描画速度が遅すぎました。そこで、昨日nVidiaの高性能のビデオカードを買ってPCに付けました。Ubuntu8.04は自動認識をして制限付きのドライバーをインストールしました。しかし、そもそもゆっくり走っていたプログラムは今回実行してみたら下記のようなエラーが出てしまいました。全然走りません.対策を教えていただけますでしょうか.

      Xlib: extension “GLX” missing on display “:0.0”.

      Error: no good X11 visual found for OpenGL

    7. LW より:

      でむさん:
       早々返事をしていただきまして、有難うございました。
       ODE0.10.0対応のプログラスを使用させていただき、うまく行きました.
      ちなみに、bunny.cppはODE0.10.0対応のrobosimu080707.zipに含まれていなくて、実行して、同様に下記のようなエラーメッセージが出ちゃいましたが、
      dInitODE()とdCloseODE()を追加して、再コンパイルして、順調に実行できました。
      ODE INTERNAL ERROR 2: colliders array not initialized in dCollide()
      Aborted
       ご教授いただきまして、ありがとうございました。

    8. demu より:

      LWさん,

      初めまして! お褒め頂きうれしい限りです.

      さて,ODE0.10.0には新しいソースコードを使う必要があります.ダウンロードコーナーからダウンロードしてください.それには,dInitODE()とdCloseODE()が追加されています.

      それでも解決しない場合は,ODEのバージョンと開発環境を教えてください.確認してみます.

      でむ

    9. LW より:

      出村さん:
       本の愛読者です.素晴らしい本、ありがとうございます.
      さて、slope.cppをコンパイルして、実行をしてみたところ、下記のようないエラーが出てしまいました。対策がありますか。
      Simulation test environment v0.02
      Ctrl-P : pause / unpause (or say `-pause’ on command line).
      Ctrl-O : single step when paused.
      Ctrl-T : toggle textures (or say `-notex’ on command line).
      Ctrl-S : toggle shadows (or say `-noshadow’ on command line).
      Ctrl-V : print current viewpoint coordinates (x,y,z,h,p,r).
      Ctrl-W : write frames to ppm files: frame/frameNNN.ppm
      Ctrl-X : exit.

      Change the camera position by clicking + dragging in the window.
      Left button – pan and tilt.
      Right button – forward and sideways.
      Left + Right button (or middle button) – sideways and up.

      ODE INTERNAL ERROR 2: colliders array not initialized in dCollide()
      Aborted

    10. demu より:

      初心者さん,

      プログラムを受け取りました. 

      さて,頂いたプログラムは同じ変数名を2重定義してエラーが出てコンパイル(ビルド)できませんでした.それを直したところ,問題なくボックスが2つできています.もう一つのボックスはカメラの反対側なので,マウスで視線を移動し反対側を見るようにすると見えます.

      pro3-3.cppの場合は,視点のx,y,z座標が(3, 0, 1) [m]で,視線が(-180, 0, 0)なので-x軸方向です.初心者さんのプログラムでは1個目のボックスが(5, 0, 0)にあるので,見えないわけです.start関数のxyz[3] = {6.0, 0.0, 1.0}に変更すると見えるようになります.

      カメラの設定はわかりづらいかもしれませんね.

      でむ

      ——————————————
      void start()
      {
      static float xyz[3] = { 3.0, 0.0, 1.0};
      static float hpr[3] = {-180.0, 0.0, 0.0};
      dsSetViewpoint(xyz, hpr);
      dsSetSphereQuality(3);
      }

      // ボールの生成
      void makeBall()
      {
      dMass m1;
      dReal x0 = -10.0, y0 = 0.0, z0 = 2.2;

      ball.r = 0.2;
      ball.m = 1.0;
      ball.body = dBodyCreate(world);
      dMassSetZero(&m1);
      dMassSetSphereTotal(&m1, ball.m, ball.r);
      dBodySetMass(ball.body, &m1);
      dBodySetPosition(ball.body, x0, y0, z0);

      ball.geom = dCreateSphere(space, ball.r);
      dGeomSetBody(ball.geom, ball.body);
      }

      // 斜面の生成
      void makeSlope()
      {
      dReal lx = 0.125, ly = 0.50, lz = 1.0; // 絶対座標系x,y,z軸に沿った長さ
      dReal x = 5, y = 0, z = 0; // 重心の座標
      dReal ax = 0, ay = 1, az = 0; // 回転軸ベクトル
      dReal angle = 0.0 * M_PI / 180.0; // 回転角

      slope = dCreateBox(space, lx, ly, lz); // 直方体ジオメトリの生成

      dMatrix3 R;
      dRFromAxisAndAngle(R, ax, ay, az, angle);
      dGeomSetPosition(slope, x, y, z); // 位置の設定
      dGeomSetRotation(slope, R); // 姿勢の設定
      }

      void makeSlope2()
      {
      dReal lx = 0.125, ly = 0.50, lz = 1.0; // 絶対座標系x,y,z軸に沿った長さ
      dReal x = 0, y = 0, z = 0; // 重心の座標
      dReal ax = 0, ay = 1, az = 0; // 回転軸ベクトル
      dReal angle = 0.0 * M_PI / 180.0; // 回転角

      slope2 = dCreateBox(space, lx, ly, lz); // 直方体ジオメトリの生成

      dMatrix3 R;
      dRFromAxisAndAngle(R, ax, ay, az, angle);
      dGeomSetPosition(slope2, x, y, z); // 位置の設定
      dGeomSetRotation(slope2, R); // 姿勢の設定
      }

      でむ

    11. 初心者 より:

      メールにて送信しました。
      アドレスは「○○○」こちらでよろしいですか?

      確認お願いします。

    12. demu より:

      初心者さん,

      すみません.ソースコードが私に届いていません.

      また,お送りになったソースコードはこのブログで公開しますので,それでも良かったら再度お送りください.

      でむ

    13. 初心者 より:

      先日は具体的に質問せず、申し訳ありませんでした。
      自分は今pro3-3のサンプルプログラムを使用し、長方形を二つにしようとしていますが、影が二つできただけで同じ場所に生成されてしまいます。

      先に自分がソースコードはメールで送りました。

      よろしくお願いします。

    14. demu より:

      初心者さん,

      ODE本のどのプログラムを参考にして,どのようなボディを作ろうとしているか具体的に教えて頂けませんか? エラーメッセージなども教えて頂けると助かります.

      この情報だけで初心者さんの問題を解決できたら,私は超能力者でしょう.

      でむ

    15. 初心者 より:

      はじめまして、今年から卒業研究で本を見ながらODEをやっていますが、初歩の初歩でつまずいてしまいました。
      ボディの生成が全然できません。

      よろしくお願いします。

    16. もやね より:

      もやねです.でむ様,説明不足ですみません.
      ソースコードを添付したメールを送りましたのでご覧いただけますでしょうか.
      先にコメントした時とは違うのですが,状況を分かりやすくするためBunnyをコピーして2体にしてそれぞれを接触させるコードに変更しました.
      bunnyが接触した瞬間
      “bNormalizationResult”failed…
      のダイアログが出て落ちてしまいます.

      何か思い当たるところがありましたら,よろしくお願いいたします.

    17. でむ より:

      もやねさん、

      ODE本ご購入ありがとうございます。

      さて、実際に現象を確認しないと回答できなので、ソースコードをまとめて私に送って頂けますか?

      でむ

    18. もやね より:

      はじめまして.もやねといいます.本を買ってODEをはじめてみたものの,わずか3日でさっそく問題に突き当たってしまいました.
      下記の現象について何かヒントをご存知でしたらアドバイスいただけないでしょうか.(ODE0.9をVC++6.0で使っています.)
      3章の「バニー」を落とすところまではできたのですが,さらに「ティーポット」を自分で追加したら内部エラーが出てしまいました.
      「ティーポット」と「バニー」がぶつかった瞬間でODE内部エラーのダイアログが・・・
      なんだかTimesh-Trimeshの衝突がうまく作動していないようです.(「ティーポット」単体と地面,「ティーポット」とODEプリミティブとの衝突は問題なし)

      「ティーポット」のポリゴンを追加した以外は[プログラム3.4]をほぼそのまま使っています.
      よろしくお願いいたします.

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