e-gadgetやTJ3で地磁気センサHMC5883Lを使う方法3/3(実際に使おう!)

ロボカップジュニアで良く使われているダイセン電子工業のe-gadgetやTJ3でハネウエルの地磁気センサモジュールHMC5883Lを使えるようにしましたので紹介します。PICを始めて使ったので間違い等があるかもしれません。ご指摘頂ければありがたいです。なお、ご使用される場合は自己責任でお願いします。試合に負けたり、損害や被害があった場合など、私は保証できません。

次の3ステップが必要です。
1. セルフテスト
2. キャリブレーション
3. 実際に使用する

最後にHMC5883Lを実際に使ってみましょう。以下のget_dir_HMC5883L関数をc:\Daisen\C-Style for e-Gadget\Build\Build_V120911\D_I2C.cのUINT get_dir(BYTE dno)と置き換えて保存してください。もとのget_dir関数は消さないでget_dir_org()などと名前を変えると良いでしょう。

また、数学関数atan2を使っているので以下をこのファイル(D_I2C.c)の28行目#include “D_I2C.hの下に次の1行を追加してください。
#include “../../../mcc18_v337/h/math.h”

後は、C-styleを使いビルドし、ロボットへダウンロードして、STARTボタンを動かすとLCDにロボットの方位が表示されます。センサモニタを使い確かめても良いでしょう。

// ハネウェル社の3軸デジタルコンパスモジュール HMC5883L用の方位取得関数
// コンパスモジュールのy軸がロボットの進行方向とし、地面と水平に取り付けられているとする。
// dnoが0(dir)のときだけ方位を計算、ロール、ピッチは計算しないで999を返す。
// atan2を使っているので以下をこのファイル(D_I2C.c)の28行目 #include "D_I2C.hの下の1行を追加すること
// #include "../../../mcc18_v337/h/math.h" // add demu
// 作成者:でむ
#define PI	3.14159
UINT get_dir_HMC5883L(BYTE dno) // get_dit_HMC5883L
{
	int dir; // 方位
	U_UINT d, dx,dy,dz; // 地磁気センサ x, y, z軸の値を記憶する変数
	// 地磁気センサをz軸を中心に360°回転させたときx, y軸は軌跡は楕円となる。
	// offset_x, offset_yは楕円の中心
	U_UINT offset_x, offset_y;
	BYTE adrs_write  = 0x3C;   // HMC5883L I2C address 8bit write
	BYTE adrs_read   = 0x3D;   // HMC5993L I2C address 8bit read
	static float counter = 0;  // この関数の呼び出される回数を数える変数

	offset_x.W = 999, offset_y.W = 999; // 初期値 999はエラー

	if ((dno == 1) || (dno == 2)) return 999; // ロール、ピッチは計算しません

	// EEPROMから保存していたオフセット値を読み込む
	if (counter == 0) {
		offset_x.H = readEE(0x00); // x軸の値
		offset_x.L = readEE(0x01); // x軸の値
		offset_y.H = readEE(0x02); // y軸の値
		offset_y.L = readEE(0x03); // y軸の値
	}

	// 初期化。連続計測モードに設定。他は標準設定。
	if (counter++ < 5) {
		gI2C_Buf[0] = 0x02; // モードレジスタ
		gI2C_Buf[1] = 0x00; // 連続計測モード
		if (i2c_send(adrs_write, 2) == false) return 999;
		Delay100TCYx(480);  // 6ms待ち
	}

	if (i2c_recv(adrs_read, 6) == false) return 999; // I2Cからデータ6バイトの読み込み

	dx.H = gI2C_Buf[0]; // BYTE型、実はunsigned char. D_main.hで定義
	dx.L = gI2C_Buf[1]; // x軸の値
	dz.H = gI2C_Buf[2]; // z軸の値 上位バイト
	dz.L = gI2C_Buf[3]; // z軸の値 下位バイト
	dy.H = gI2C_Buf[4]; // y軸の値 上位バイト
	dy.L = gI2C_Buf[5]; // y軸の値 下位バイト

	// 方位計算
	if ((offset_x.W == 999) || (offset_y.W == 999)) 
		dir = (int) (atan2((int)dy.W, (int)dx.W) * (180.0/PI));
	else 
		dir = (int) (atan2((int)dy.W - (int) offset_y.W, 
                           (int)dx.W - (int) offset_x.W) * (180.0/PI));

	if (dir <   0) dir += 360; // 角度を0°~359°にするための処理
	if (dir > 360) dir -= 360; // 角度を0°~359°にするための処理

	gI2C_Buf[0] = 0x03; // 最初のデータが格納されているデータレジスタ03へ指す
	if (i2c_send(adrs_write, 1) == false) return 999; // 999はエラー

	Delay1KTCYx(536); // 67ms待つ。HMC5883Lは標準で毎秒15回データ取得

	return (UINT) dir;
}

コメント

  1. gujorobo より:

    この記事のサンプルソースを頼りに、HMC5883LのIC変更版、QMC5883LをTJ3Bで動かすことができました。
    とても参考になりました。どうもありがとうございました。

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