ゆとり教育のつけ

 School
アメリカに住んでいる日本人の多くはお世話になっているかもしれませんが、U.S. Front Lineという隔週発刊の日本語雑誌があり、日本の食材を扱う店や日本語学校などでよく無料で手にいれることができます。その 2003年11月20日198号の論説フロントビューに藤原龍氏による「神話の崩壊」という記事があったので紹介します。

その記事によると日本からアメリカにきたばかりの子供はたとえ英語ができなくても算数がすばぬけてできているので、1年もたつと英語ができるようになり、そのうちクラスの授業についていけるようになるというのが教師や日本人の親の共通の認識であったようです。しかし、最近のゆとり教育のつけがまわり、算数の教える内容が日本よりアメリカの方が早くなったため、最近の子は英語はもちろんのこと算数もわからず授業についていけない子が多いそうです。

私には5歳の子がいるため、毎日子供を学校に送り、授業参観や日本の教育委員会に相当する父兄向けの説明会に出席していることもあり授業内容が概ねわかりますので納得です。そもそもアメリカは新学期が日本より半年早い9月から始まります。さらに、日本の年長に相当するKindergartenは義務教育ではありませんが小学校の準備として各学校に設置され公立の場合は授業料が無料なのでほとんどの親は通わせています。教える内容も日本の幼稚園と違って読み書きはしっかり教え、体育、美術や音楽は個人の自主性に任せて(日本のように全員が同じ動作をするように要求されないし時間も少ない)います。ただ、個人的には4~5歳ぐらいの子は読み書きより、体育、音楽、情操教育に重点を置いた方が脳の健全な発達に良いと考えます。最近の脳研究では今まで運動にしか使われないと考えられていた脳の部分(小脳)が高次な認知機能に関連しているという指摘もあります。脳と教育の関連については今後最も重要な研究分野の一つになるでしょう。

話は横道にそれましたが、一般的にアメリカは日本より初等教育においては教える内容と宿題は多いと思います。さらに、私は子供の通っているあるケンブリッジ市立小学校の状況しかよくわかりませんが、ボストン地区ではなんと白人の90%は私立の小学校に通わせています。東京では私立学校を通わせる親が多いと思いますがその比ではありません。初等教育は日本の方が進んでいるという神話がありましたが、最近は初等教育でもアメリカの方が進んでいるという気がするのは私だけではないと思います。マサチューセッツ州では統一テストがあるのでその問題を日本の小学生に解かせて比較すると客観的なデータを得ることができます。

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